2012年10月12日

2012/13年のブラジル夏時間

ブラジルの夏時間
きょう終わるブラジルの夏時間

ブラジルで春は、9月分点から始まる。
ちょうど日本では、「秋の日は釣瓶落とし」と言われる季節だ。
南半球のこちらは、「春の日は暮れそうで暮れぬ」わけだ。

毎日7時前後から約50分ウォーキングをするのだが、春分点のころから、7時には日が相当高くなっている。
7月や8月には、7時前には日が昇ったばかりで、寒波が来るとかなり寒さを感じることも多かったのだが、春になると高く昇った陽の光は強い。
最近は7時ころ、公園の温度計は20度以上指していることが多い。
少し走るとかなり汗をかく暑さで、ひんやり涼しい季節が懐かしくなる。
それなら30分、1時間早く起きれば良い、と言われればそれまでだが、家族がいると、皆の生活時間と合わせた方が良いし、一人だけ早く起きるのは辛い。
そうなると10月の恒例行事、サマータイムに早く来てほしい。

最初に書いておく。
ブラジルの夏時間実施は、全国一斉でなく、州単位で行われる。
そのため、大陸部に元々2つある時間帯(UTC-3とUTC-4)に、夏時間実施/不実施が加わり、UTC-2, UTC-3, UTC-4が交じり合い複雑になる。
州間旅行する場合には十分注意が必要だ。

2008年の大統領令によって、サマータイム入り、サマータイム明けの日は決められている。
今年の夏、つまり2012/13年の夏時間は、10月第3日曜日である2012年10月21日0時に時計の針を1時間進め、2月第3日曜日である2013年2月17日0時に時計の針を1時間遅らせる。

通常時にブラジリア時間はUTC-3(マイナス3)時間帯であるものが、夏時間実施中には、UTC-2時間帯となる。
UTC+9である日本との時差は12時間から11時間になる。
カーニバルが2月第2週で、第3週日曜日にかからないため、夏時間の継続期間は126日になる。

2020/21年までの夏時間期間を、ワークシートを組んで計算した。
*は、2月第3日曜日がカーニバルと重なるため、夏時間終了が2月第4日曜日にずれた日である。
これを見ると、カーニバルと第3日曜日が重ならくても、夏時間期間が126日になる年があることがわかる。
開始日終了日日数
2012/132012/10/212013/2/17119
2013/142013/10/202014/2/16119
2014/152014/10/192015/2/22*126
2015/162015/10/182016/2/11126
2016/172016/10/162017/2/19126
2017/182017/10/152018/2/18126
2018/192018/10/212019/2/17119
2019/202019/10/202020/2/16119
2020/212020/10/182021/2/21126

2010/11年の夏まで、8年間夏時間を実施せず、2011/12年の昨夏に夏時間を実施した、ふらふら変わるバイアBahia州(州都はサルバドルSalvador)は、2012/13年の夏になどうするのか?
全くわけのわからない州で、この日曜日2012年10月7日にJaques Wagnerバイア州知事が夏時間実施を発表したものの、今日11日に、バイア州はこの先2年は(つまり彼の知事任期中は)夏時間は実施しない、と修正した。

「過去11ヶ月間に夏時間について2万件の苦情を頂いた。大きな量だ。フィールド調査をしたら、75%の州民が夏時間に反対していることがわかった」と述べた。
そんなに苦情があったのなら、なぜ州知事はいったん無理を押しての夏時間採用を発表したのか。
それだけ夏時間採用による、バイア州で4.2%と算出される節電効果、及びブラジリア時間との一致を重視したかったのか。

州知事が意見を交換した団体を見ると、労働組合は夏時間反対、企業組合は夏時間賛成に、それぞれ固まるようだった。
夏時間実施/非実施の決定が10月7日の地方選挙に関係していたのかとの質問に対しては、州知事は堅く否定した。

というわけで、バイア州の人(baiano)よすみません、夏よ、サマータイムよ、早く来い。

('Não haverá horário de verão na BA nos próximos 2 anos', diz governador
11/10/2012 13h14 - Atualizado em 11/10/2012 13h41
http://g1.globo.com/bahia/noticia/2012/10/nao-havera-horario-de-verao-na-ba-nos-proximos-2-anos-diz-governador.htmlを参考した)

2012年10月16日追加

2012/13年のサマータイムに波乱が出た。

上に書いたように、バイア州は夏時間実施州グループから抜けたのであるが、トカンチンス(Tocantins 略称TO)州が夏時間を実施することになった。

トカンチンス州は、1989年にできた新しい州である。
それまで、サツマイモを細い方を北に向けて立てたような形をした、広大なゴイアス州(Goiás GO)の北半分を分割してトカンチンス州(州都はパルマスPalmas)となったのだ。

地方区分では北部に含まれ、本来は夏時間は実施しないはずだ。
ブラジル北部は、赤道に比較的近く、夏季の昼間時間はそれほど長くならず、したがって夏時間の効果が出にくいのだ。

トカンチンス州知事の説明では、ブラジリア、サンパウロ、リオなどを含む夏時間実施地域と時差が出ないようにして、銀行業務や航空便の便利を図りたいとのことで、住民の希望というより、役所や企業の都合を優先した感じがしないわけではない。

夏時間の実施州はこのため、Rio Grande do Sul リオ・グランデ・ド・スル, Santa Catarina サンタ・カタリーナ, Paraná パラナ(以上3州は南部), São Paulo サン・パウロ, Rio de Janeiro リオ・デ・ジャネイロ, Espírito Santo エスピリト・サント, Minas Gerais ミナス・ジェライス(以上4州は南東部), Goiás ゴイアス, Mato Grosso マット・グロッソ, Mato Grosso do Sul マット・グロッソ・ド・スル(以上3州は中西部), Tocantins トカンチンス(上に書いたように北部)とDistrito Federal 連邦区つまりブラジリア周辺である。

この情報は間違いないというか、これから土壇場で変更することはないと思う。
2012年10月16日付けの連邦政府の官報(diário oficial)に発表された情報だからだ。

しかしまあ、日本であったら夏時間実施日の一週間前を切っているのに、実施するとかしないとかがようやく決定するというのは全く考えられないであろう。
実はブラジルは、このへんのコンピューターシステムの変更などのノウハウは素晴らしいものを持っているのかもしれない。

トカンチンス州に住み、マイクロソフトのウィンドウズを使っている人は、今週中にタイムゾーンの都市選択をフォルタレザからブラジリアに変更すれば、夏時間移行は自動的に行われるはずである。

(16/10/2012 09h20 - Atualizado em 16/10/2012 11h41
Governo exclui a Bahia e inclui o Tocantins no horário de verão
http://g1.globo.com/brasil/noticia/2012/10/governo-exclui-bahia-e-inclui-o-tocantins-no-horario-de-verao.htmlより)

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